JOURNALジャーナル
POSTED | 2021.02.05 CATEGORY | 仕事のこと
若きデザイナーが抑えるべきポイント
こんにちは、ブランディングの打ち合わせを始めて1時間ほどしたら、煮詰まってお昼行きましょうと言い出す社長さんに癒されてるナカムラです。
(´-`).。oO そういうノリ大好きです。
さて、今日は3年未満の若きデザイナーの方に向けたお話をしたいと思います。
めちゃめちゃ長文になります。お付き合いください。
デザインはお好きですか?
デザイナーを志した方は、きっとデザインが好きなことと思います。デザインは奥深く本当に魅力的で、それを仕事としているデザイナーという職業は本当に素晴らしい仕事だと思っています。
でも、中には現実と理想のギャップなどによって、デザイナーを志半ばで諦めてしまうという話もよく耳にします。
そこで、より素晴らしいデザイナー人生を歩んでいただくために、少しでもお役に立てればという思いで書きたいと思います。
目的がただ作ることになる
これはもう仕方がないのですが、デザイナー人生の駆け出しの頃は、言われたものを作ることに一生懸命で本来の目的を見失いがちになります。例えば10分でカレーを作れという依頼があったとき、カレーを作ったことがない人は、まずカレーの作り方を調べる事から始まります。
そしてあたふたしながらもなんとか時間ギリギリでカレーが完成しますし、完成しない場合もあります。
カレーを100回作ったことがある人は、手順が頭の中に入っているので、3分で下ごしらえして、5分で炒めるなどの時間配分がパッと頭の中でイメージできます。
余裕があるので、最初の時間で依頼者の今日の気分なんかをヒアリングして、元気がないことを知ればスパイスの量を調整して、シャキッと元気が出るカレーを作ろうとします。
依頼者がカレーを食べたいと思った背景には、本来の目的があります。
お腹が空いていたからや凹んでいるから元気になりたいなど様々です。
それらの本来の目的をヒアリングし提供してあげられなければ、依頼者に対して期待以上の価値は提供できません。
このことから、カレーを作ったことない人に依頼者の本来の目的を満たし、期待以上の価値をもたらすカレーを作れというのはなかなか難しそうです。
だから、圧倒的な量をこなした上で、目を瞑ってもカレーを作れるようになる為の訓練が必要になります。
重要なのでもう一回言います。
最初は圧倒的な量が大事です。
カレー初心者が作ったカレーは、カレーという形にはなっていますが、依頼者にとって果たして価値があるかどうかという視点で良し悪しを判断しなければいけません。
余談ですが、カレー初心者ががんばって作ったカレーに価値を感じる人もいて、それはお母さんです。
子供ががんばって初めて作ったカレーはインド人も敵いません。
この背景には物語があって、それを応援しているという付加感情があるためです。
若きデザイナーの価値
若きデザイナーは、カレーを作ることすらままなりません。作れたとしても、お客様に対して期待以上の価値をもたらすカレーを作ることはできません。
そもそもメニュー表に500円と書かれたカレーを注文し、目の前にパッと出されたそれの価値が、納得またはそれ以上の価値があると判断して始めて商売が成り立ちます。当たり前です。
若きデザイナーが作ったカレーをプロと同じ500円で販売しても売れません。
お客様は500円と同等またはそれ以上の価値を求めているので。
では、経験が浅いデザイナーには価値がないのでしょうか?
実は若きデザイナーでも価値がグンと上がる売り方があります。
カレーを作るために寝ないで毎日特訓して、努力をしていることを多くの人に知ってもらい応援してもらうのです。
そうするとそのカレーは1000円以上の価値が生まれる可能性もあります。
そう、お母さん理論です。
お腹を満たす市場から、応援してもらう市場にスイッチさせるのです。
さて、これを日々の仕事で考えてみましょう。
若きデザイナーは、先輩デザイナーの元で切磋琢磨していると思います。
冒頭にもお話しした通り、若きデザイナーはまず量をこなすことが大切です。
量をこなすためには自分に仕事がコンスタントに来る環境づくりが大切です。
そうなると、まず価値をもってもらわなければいけない、自分にとっての顧客は「先輩デザイナー」です。
先輩デザイナーに価値を感じてもらえなければ、仕事が減ってしまい、結果量をこなすことができません。
若きデザイナーの顧客は先輩デザイナーで、先輩デザイナーに自分の価値を見出してもらう必要があります。
何者でもない若きデザイナーに対して価値をもってもらうためには、応援してもらうことが大切です。
さて、あなたは先輩に応援されていますか?
応援されるためにはどうしたらよいでしょうか?
逆にこんな人は応援されないよねーという人を考えてみましょう。
・変なプライドがあり、自分の意見を曲げない頑固さ
・いつも人のせいにする
・サボる
・謙虚さがない
・感謝の気持ちがない
・リアクションが薄い
・人の話を聞かない、忘れる
・同じことを何度も言われてしまう
こんな感じでは応援されることは難しいですよね。
また、先輩の特性にもよるところがあります。
先輩がどいう人で、どういうところで共感を得て、どういうことにやりがいを感じているかを事前に知っておく必要もあります。
今一度応援される自分であるためにはどうしたら良いかを考えてみてもよいかもしれません。
労働から抜け出せない
日本には労働基準法という法律があり、基本的に週40時間の勤務にしてねという縛りがあります。僕らは労働の対価としてお金をもらう構造の中で日々の暮らしを送っています。
言い方を変えるとその人の40時間を会社が買っていることにもなります。
仕事をめちゃくちゃやろうと、めちゃくちゃサボろうとも捧げた40時間に対しての給料がもらえます。
この時、仕事を労働と考えるか価値提供として考えるかでその後の未来が変わってきます。
労働は時間の提供だとしてしまうと、時給が安い人が現れたらその人に仕事を奪われます。
そして、AIなどに仕事を奪われてしまう可能性も高くなります。
変わりはいくらでもいますし、別にあなたじゃなければいけない理由などありません。
こうなると、仕事を労働と考えている人の未来は明るくなさそうです。
やはり仕事は労働力・時間を提供することではなく、価値提供であるという考え方が重要です。
週の給料が4万円の場合、4万円以上の価値提供ができなければいけないよねという考え方です。
常にその仕事は「労働」なのか「仕事」なのかという視点をもっておく必要があります。
1時間働いたから1000円の対価を得られるではなく、
1000円の価値があるから1000円の対価を得られるという考え方が必要です。
デザイナーとアーティストの違い
デザインとは課題解決であると言われています。・・・と言われても何のこっちゃですよね?
まずはデザインとアートについてきちんと整理しておいた方が良さそうです。
日本においては、デザインとアートの意味が混同していて、デザインにアートな要素を求められる場面も少なくありません。
例えばデザイナーとアーティストという職業があります。
多くの人は、デザイナーとアーティストを同分類としてイメージしがちです。
僕が思うデザイナーとアーティストの違いは、デザイナーは課題解決に向けてすでにあるものを組み合わせて、最善の道筋を立てる人。アーティストはゼロから芸術を生み出す人だと思っています。
なので、まったくの別物です。
ここを混同して考えてはいけなくて、まずは自分がデザイナーを目指しているのか、アーティストを目指しているのかを整理しておかなければいけません。
デザイナーとアーティストでは収益ポイントが変わってきます。
デザイナーは問題解決の対価として収益を得ることができます。
一方アーティストは生み出した芸術作品を売買することで収益を得ることができます。
もちろん例外はありますが、アーティストが自分の作品を売ろうと思ったら、デザイナーの力を借りることになるのです。
ご多分にもれずアーティスト一本で生活していける人は一握りです。
さて、あなたはどっちですか?
・・・
いや、質問の仕方を変えます。
今のあなたのやっている仕事は、デザインですか?アートですか?
そして将来はどちらを目指しているのですか?
デザイナーとアーティストをしっかりと整理した上で、果たして自分はどちらなのかを今一度考えてみましょう。
どうでしょうか?少しでもお役に立てましたでしょうか?
デザイナーという仕事は本当におもしろい職業です。
僕は心から天職だと思っています。
みなさんのデザイナー人生が素晴らしいものでありますように祈ってます。
それでは、また明日!
- WRITED BY
- プロフィールはこちら
ナカムラ ヒロキ
ブランドマネージャー1級/WEBマーケティング検定/ネットショップ販売士/WEBデザイン技能士/ドッグホリスティックケアカウンセラー
23歳で独立し紆余曲折ありながらも3回の起業を経て現在に至ります。デザイン会社である株式会社アプリコットデザインと、ブランディングを主軸に"ワクワクする企業をたくさん作る"をミッションとした株式会社ポケットの運営をしています。取引先は個人事業主から誰もが知る大企業まで1000社以上。集客をお手伝いする立場であるので、まずは自社のホームページにおいて率先してWEB活用をすべきと今日も自社実験を繰り返しながら、営業マン0で年間500件以上のリード獲得に成功しています。目標はデザインとブランディングの価値をより多くの人に伝えながら、価値あるデザイナーを増やしまくる事でデザイン業界を変えたいと思っています!